現在は日記とssのみで進行中...

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16~20話までの展開からの逃避時にケータイで打っていたメモという名のss。
カノンの「世界はあなたにだけ優しいわけじゃないの!」に反発する感じの。低反発クッション的な。
世界がいつスザクに優しかったのかを小一時間問い詰める代わりに作文してみた出来心。
ついでに煉獄の前振りと言い張ってみる(何その後付設定)。
管理人は枢木スザク病です。
***
空回りの笑顔。
愛想を振り撒くなんて考えたこともなさそうな不器用さ。
おまえにとって笑うことさえ人のためで、その不誠実にも気付かない。
ひしゃげた声で零した謝罪の重さはどの程度のものだ。
理不尽に痛む頬が赤い。投げ付けられた侮蔑を許すのは誰のためだ。
ちょっと優しくされただけでおまえの全てを欲しがるようなそんな傲慢。
ラウンズの名に目が眩む強欲。
お門違いの憎しみ。友達の顔をした刺客。
端から食いつぶしても、先回りには限度がある。あるいは過去。
好色悪食と蔑むおまえの目には彼女達こそ聖女か。
敵でさえ自身よりは価値があるとでも。
傷だらけの小さな身体で何を守ってるんだ。
見せようとしないそれは本当にまだ息をしているのかも怪しいくせに。
死んだ小鳥を背中に隠した子供みたいな顔して、悪戯猫を庇っている。
それで、全部かと思っていたのに。
まるで素知らぬ他人のような顔をして、行儀よく微笑みかける。
不気味な平和を無理に飲み込む不自由さで。
だけど、アルバムの中の柔らかさは嘘じゃない。
泣き虫だなんて冗談のきつい。
もし、それこそがおまえだというなら、あったんじゃないか。ここにこそおまえの居場所が。
なのにどうして墓標を見るように歯を食いしばる。
同じ場所に立つおまえは針の筵に座らされているようで痛む胸を知らない。
おまえを想う者の愚かさに苦味ばかりが広がっていくのを知らない。
今になって悔やむ。自分の願いの残酷さ。
笑えなんて、どの口が言った。
何も分かってなかったんだ。
軽く考えていたわけじゃない。ただの過信。
どうしたって思いたかったんだ。おまえには私で、私にはおまえしかない。
そうじゃないとせせら笑う声なんて聞こえなかった。
おまえが去るまで気付かなかった。
掌に掴まえていたつもりの小鳥は初めからいなかったのに。
開いた手の温もりの残滓は嘘とでも。
子供染みた癇癪を起こして傷つける。射落として鳥篭に閉じ込める。
それでも不安で堪らず、鳥篭を抱いて眠るだろう。
温もりさえ届かない金の檻で囀るおまえをずっと守ろう。
おまえが冷たく硬く揺り枝から落ちる日に漸くこの腕に抱いて温めるよ。
そうして、今度は私が冷たく硬く揺り椅子から落ちるまでずっと。
空へなど返すものか。
美しく羽ばたくものへの羨望がおまえを追い詰めたなら。
スザク、その名を叫ぶ。
相打つ覚悟で肉迫した機体に閃光が走った。
撃てないおまえに賭けて、深く白い機体を捉える。
鋼の裂ける衝撃に刹那の間、肉体から引き剥がされてスザクのそれと混ざり合う。
ジノ、と内側に響く。
まどろむようなエヴァーグリーン。
知っていた。
おまえが愛した少女。
おまえが慈しんだ少年。
微笑み、涙、希望、絶望さえも。与えた全て。喪われた全部。
だけど、スザク。
一つだけ残してくれていたものを貰うよ。
キラキラと音を立ててエメラルドの粉塵が蒼穹に降った。
あんまり綺麗で涙が溢れる。
捥げた片腕で、それでも白い鳥を貫いたまま。
賭けに勝ったのはどちらか。
よかった、ジノ。
そう聞こえた。聞こえたような気がした。
――――君にあげられるものが残っていて、よかった 、
最後にもう一度、スザクが私の名を紡ごうとして、千切れる。
あとは、無音。
不思議と、怖くはなかった。
この腕の中に、漸く微笑むスザクがいた。
***
生きてますよ。Cの世界の力が(中略)で、助かったんですよ。
ホントは心中するつもりだったジノとスザク。
カノンの「世界はあなたにだけ優しいわけじゃないの!」に反発する感じの。低反発クッション的な。
世界がいつスザクに優しかったのかを小一時間問い詰める代わりに作文してみた出来心。
ついでに煉獄の前振りと言い張ってみる(何その後付設定)。
管理人は枢木スザク病です。
***
空回りの笑顔。
愛想を振り撒くなんて考えたこともなさそうな不器用さ。
おまえにとって笑うことさえ人のためで、その不誠実にも気付かない。
ひしゃげた声で零した謝罪の重さはどの程度のものだ。
理不尽に痛む頬が赤い。投げ付けられた侮蔑を許すのは誰のためだ。
ちょっと優しくされただけでおまえの全てを欲しがるようなそんな傲慢。
ラウンズの名に目が眩む強欲。
お門違いの憎しみ。友達の顔をした刺客。
端から食いつぶしても、先回りには限度がある。あるいは過去。
好色悪食と蔑むおまえの目には彼女達こそ聖女か。
敵でさえ自身よりは価値があるとでも。
傷だらけの小さな身体で何を守ってるんだ。
見せようとしないそれは本当にまだ息をしているのかも怪しいくせに。
死んだ小鳥を背中に隠した子供みたいな顔して、悪戯猫を庇っている。
それで、全部かと思っていたのに。
まるで素知らぬ他人のような顔をして、行儀よく微笑みかける。
不気味な平和を無理に飲み込む不自由さで。
だけど、アルバムの中の柔らかさは嘘じゃない。
泣き虫だなんて冗談のきつい。
もし、それこそがおまえだというなら、あったんじゃないか。ここにこそおまえの居場所が。
なのにどうして墓標を見るように歯を食いしばる。
同じ場所に立つおまえは針の筵に座らされているようで痛む胸を知らない。
おまえを想う者の愚かさに苦味ばかりが広がっていくのを知らない。
今になって悔やむ。自分の願いの残酷さ。
笑えなんて、どの口が言った。
何も分かってなかったんだ。
軽く考えていたわけじゃない。ただの過信。
どうしたって思いたかったんだ。おまえには私で、私にはおまえしかない。
そうじゃないとせせら笑う声なんて聞こえなかった。
おまえが去るまで気付かなかった。
掌に掴まえていたつもりの小鳥は初めからいなかったのに。
開いた手の温もりの残滓は嘘とでも。
子供染みた癇癪を起こして傷つける。射落として鳥篭に閉じ込める。
それでも不安で堪らず、鳥篭を抱いて眠るだろう。
温もりさえ届かない金の檻で囀るおまえをずっと守ろう。
おまえが冷たく硬く揺り枝から落ちる日に漸くこの腕に抱いて温めるよ。
そうして、今度は私が冷たく硬く揺り椅子から落ちるまでずっと。
空へなど返すものか。
美しく羽ばたくものへの羨望がおまえを追い詰めたなら。
スザク、その名を叫ぶ。
相打つ覚悟で肉迫した機体に閃光が走った。
撃てないおまえに賭けて、深く白い機体を捉える。
鋼の裂ける衝撃に刹那の間、肉体から引き剥がされてスザクのそれと混ざり合う。
ジノ、と内側に響く。
まどろむようなエヴァーグリーン。
知っていた。
おまえが愛した少女。
おまえが慈しんだ少年。
微笑み、涙、希望、絶望さえも。与えた全て。喪われた全部。
だけど、スザク。
一つだけ残してくれていたものを貰うよ。
キラキラと音を立ててエメラルドの粉塵が蒼穹に降った。
あんまり綺麗で涙が溢れる。
捥げた片腕で、それでも白い鳥を貫いたまま。
賭けに勝ったのはどちらか。
よかった、ジノ。
そう聞こえた。聞こえたような気がした。
――――君にあげられるものが残っていて、よかった 、
最後にもう一度、スザクが私の名を紡ごうとして、千切れる。
あとは、無音。
不思議と、怖くはなかった。
この腕の中に、漸く微笑むスザクがいた。
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生きてますよ。Cの世界の力が(中略)で、助かったんですよ。
ホントは心中するつもりだったジノとスザク。
この後、二人はパラレルワールドで幸せになるよ!(煉獄は・・・?)
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