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そして、恋が始まる。(3)です。



んが、微エロまでは行きませんでした;

代わりにクロヴィス殿下が参戦。
むしろクロスザの勢いで!


子供時代スザク考察の結果

幼少時代:ツンデレ
17歳現在:デレツン

これは公式でガチ、でいいんですよね、サンラ○ズさん!(えぇっ)

そんなわけで、この話のスザクは間をとって、デレツンデレ気味(どんなだ)。

青春です。
そして、殿下が思わぬ伏兵に余裕をなくしかけてます。


書き終わって、必須本のアニメージュとNTの表紙スザクを見て、一言。


エロリスト、枢木!!
(馬鹿ですみません、馬鹿ですみません、馬鹿でs・・・)


明日はこの続きで(4)を更新したいです、いよいよ微エロが・・・!
そして、明日の夜には通販で注文しておいたルルスザが・・・、そして取り寄せておいたシュナスザが・・・!!(鼻血出s・・・)















できすぎた話だと思った。



隣の人を睨むように見上げると、いかにも社交用の笑顔を向けてくる。
更に視線を上げれば、巨大なデコレーションケーキをひっくり返したようなシャンデリアが連なり、その奥の席にはブリタニア国旗が掲げられている。
つまり、僕の苦手な夜会だ。
「どうした?もう疲れたのかな?」
なんて白々しいことを言う。
確かに目の前のテーブルには山と食べ物が積まれているけれど、とても食事にはなりそうになかった。
ふてくされる間もなく、また一人綺麗に着飾った女の人が近づいてくる。
ゴテゴテの金やら銀の指輪や華美な服が真っ先に目を引くその人も、目当てはもちろんシュナイゼル殿下だ。
「お久しぶりですわ。まぁ、今日は随分可愛らしい方をお連れになって」
言葉とは裏腹に、今にも射殺されそうな目で睨まれた。
(・・・これだから、ブリタニアは)
一応愛想笑いを返せるようになったのは、ここ一年ほどのことだ。
もう少し前なら、遠慮なくぶすくれて見せたのに。
「初めまして、枢木スザクと申します」
ペコリと頭を下げると、目を丸くして口元を押さえた。
「え・・・でも・・・?」
言いたいことは分かる。
僕の服装だとか髪に問題があるんだろう。
(嫌だって言ったのに・・・)
目線を落とせば、ふわっと広がった裾と長く垂れた髪が見えた。
いわゆる、女装だ。
ここに来る途中、名前くらいは知っている店の前で車を止められて、なんだろうと思ってる間にあれやこれやとお仕着せられた。
おかしいな、と思う頃には細い靴先のヒールまで履かされて・・・暴れて脱ごうとしたら、
「いい子にしないと、このまま送り返すけど・・・いいのかな?」
と脅されて。
せっかくシュナイゼル殿下から誘ってもらえたのに、こんな気まぐれ、次はいつになるか分からない。
そう恥を忍んで来たのに・・・。
(やっぱり帰ろうかな・・・)
チラッと見上げると、いきなり肩を抱かれて引き寄せられた。


「私の恋人になりたいと言うので」


ギョッとして真上を仰ぐ。
見てないけど、目の前の婦人だってそうだろう。
可愛いでしょう?なんて、そんな紳士スマイルも恥ずかしい以外にない。
試すように見下ろされて、頭に血が上った。

「っ、馬鹿にするな!」

我慢ならなくて脛を蹴っ飛ばす。
キャアと周りで悲鳴が上がったのを一睨みして、庭に飛び出した。


不安定な靴底は走りにくいし、纏わり付くフレアスカートなんて冗談じゃない。

悔しい、
そう思って、ヒールの靴を脱いで投げ捨てた。


期待して、馬鹿みたいだ。


結局、端からまともに取り合ってくれるつもりなんかなかったのに・・・。











そして、恋が始まる。(3)














「お嬢さん、こんなところにいては風邪を引きますよ」

何人目だろう。
目の前の屍の山が目に入らないなんて、相当目が悪いか・・・でなければ、頭が悪い。
「俺は女じゃ・・・」
ない、そう言いながら振り返った先に、際立って華美な人が立っていた。

「クロヴィス殿下!?」

慌てて立ち上がると、澄んだ青い瞳が興味津々で覗き込んでくる。
「やっぱりスザクか」
その悪戯猫みたいな目が頭上から爪先まで一通り通り過ぎて、いきなり膝裏と腰を掴まれて抱き上げられた。
「うわぁっ、ちょ、何してるんですか!」
「いいから大人しくしていろ。落とされたくないだろう?」
飄々と言って、人目も気にせず歩き出す。
とは言っても、ほとんど人気のない場所だからまだいいようなものの。
(こ、この兄弟は・・・っ)
シュナイゼル殿下といい、クロヴィス殿下といい・・・どうも優しい口調の裏が真っ黒な気がしてならない。
使うことなんてないと思っていた羽扇で顔を隠して、もうやけ気味に胸に伏せる。
じゃないと、近づいてくる人のざわめきの中でうっかり誰かに顔を見られたりしたら、明日には日本から使者が飛んでくるだろう。
父さんからの絶縁状を携えて。
そこまで考えて、あれ、と首を傾げる。
(でもどのみち・・・)
昨日出した手紙が日本に着けば、遅かれ早かれ誰か来るだろう。
それくらい、本気で書いた手紙だったのに・・・。
「着いたぞ」
ゆっくりソファに座らされて、弄んでいた羽扇を取り上げられて放られた。
開けた視界は落ち着いた寝室で、衛兵の姿も見当たらない。
やっと人目から逃れられたと脱力していると、隣に掛けてきたクロヴィス殿下がやっぱり楽しそうに笑った。
まぁ、人を食ったような、と言った方が近いけど。
「兄上の嗜好か?」
「・・・知りません」
無愛想に答えるのは、今更この人の前で猫を被る意味がないからだ。
ブリタニアに来て、初めて蹴っ飛ばした皇族がこの人だからなのだけど。
その時のことを根に持っているのかいないのか、時々こうしてからかいに来る。
「緑の目のふわふわした美少女が大男を伸したと聞いて、おまえだと確信したよ」
緑もふわふわもともかく。
「どこからどう見たって僕は男ですよ」
倒した相手は完全に取り違えて声をかけてきた・・・考えようによっては被害者だけど。
皇族ならばともかく、貴族だったから遠慮なく投げ飛ばしてやっただけだ。
間が悪かったんですよ、と他人事のように吐き捨てて、窮屈な襟首のリボンを緩める。
その手を止めたのはクロヴィス殿下で、そのまま指先を含んで見上げてきた。
「私の目には眠りの森から攫ってきた姫のように映っているんだが」
恥ずかしげもなくそんなことを言いながら。
「・・・もう老眼ですか?」
そういうところはルルーシュそっくりですね、と嫌味たっぷりに言えば、分かりやすくムッとした顔になった。
どうもルルーシュと同列にされるのは嫌みたいだ。
まぁ、お互い様だろうけど。
「あんな美意識の欠片もない愚弟と一緒にするな」
ちなみに本人も全く同じことを言っていた。
一つ違うのは、この行動力だろうか・・・。
「・・・あの、」
段々と傾いている態勢に一応文句をつける。
このままでは、4秒後には間違いなくソファに押し倒されてしまう。
「スザク、前から言おうと思っていたんだが」
「なんですか・・・?」


「兄上はやめて私にしないか?」


たっぷり10秒は考えていた。
(やめるって、何を・・・?)
その間に・・・多分、いや、どう考えても母親似であろう顔が間近に迫る。

「私のものになれ、枢木スザク」

長い睫毛が触れそうになるほど近く、気づいた時には手も押さえられていて。
(うわっ、)
キスされる、と思ってギュっと目を閉じた。
だけど、不思議なことにその感触はしなくて、代わりにカサカサしたものが唇に当たる。
「・・・?」
目を開けると、真っ赤な薔薇が鼻先にぶつかっていた。
「なんだ、違うものを期待させたか?」
ニヤリ、と効果音付きで笑われて、カァッと顔に熱が集まる。
「違う!」
遠慮なく突き飛ばすと、あっけなく離れた。
(これだからっ、ブリタニアは!!)
「帰ります!」



「靴もないのにか」



言い返そうとして、声の聞こえた方向に違和感を覚える。
扉の方を振り返ってみて、慌ててクロヴィス殿下の背中に隠れた。
なんていうか、条件反射で。
それくらい物騒な笑顔だったから。
「兄上・・・無粋ですよ、ノックもなしに」
「おまえこそ。人の物を勝手に連れ出すな」
「いつから兄上の私物になったのですか?」
聞いている方の身にもなってほしい。
いや、僕じゃなくって、シュナイゼル殿下の後ろで右往左往している下男たちのことだ。
「枢木君、早くこちらへ来なさい。門限があるだろう?」
送っていくから、なんて言われても、正直今は話したくなかった。
クロヴィス殿下の後ろから睨んでいると、その紫がスゥッと冷えていく。
「・・・スザク、聞こえないのか?」
口調まで違ってきて、本能的にその傍に駆け寄ってしまった。
(・・・馬鹿だ・・・)
自覚して項垂れると、クロヴィス殿下が詰まらなさそうに不平を言う。
「せっかく今夜はルルーシュの邪魔もなく口説けると思っていたのに」
・・・今後、クロヴィス殿下にも気をつけよう。
というか、ブリタニア皇族はそんなのばっかりか。
世継ぎは大丈夫か、とどうでもいいことを心配してしまう。
目下の問題は・・・、

「じゃあ、行こうか、枢木君」

そう言って易々と僕を持ち上げた人の方だったわけだけど。
















***

クロヴィス殿下はルルーシュより有利で、シュナ様より不利だといいな!っていう設定でw

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